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           メール・マガジン

      「FNサービス 問題解決おたすけマン」

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    ★第105号       ’01−09−07★

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     交通整理     

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     ■ほかに目を奪われて事件の風化が早い上、歌舞伎町では

      <44人>も! <11人>は霞んでしまいそうですが、

      だからこそ、、 と。

 

 

●あの明石市JR朝霧歩道橋事件

 

は、犠牲者が主に幼児であっただけに痛ましかった。 ご冥福をお祈り

するのみです。 どこでも催されている花火大会、見物客多数であろう

ことはむしろ前提。 明石市もこれが初めてではなかった。

 

すべてよく分かっていることばかり。 前例に従って、主催者明石市は

警備に当たる明石署と警備計画を策定するため、事前に会合したそうだ

が、事故後は「こう指導した」、「そんな指導は無かった」の水掛け論。

あんたたち、議事録ってもの、残さんのかね?

 

名札は付けない、尋ねても名乗らない、が今も通用している日本的公僕

の世界。 足跡など残しはしない、あっても秘匿湮滅。 なら連帯責任、

関係者全員同罪で処罰、とかすれば良さそうなもの、、 だが、しない。

 

死者11人、重軽傷者185人、の現実。 その会合で、<関係者>は

<最悪何人>を想定して論じたのだろう?  <0>じゃあるまいね?

いや、もしかすると、、 プロ的想像力の貧困、それを<甘さ>と言う。

 

見回すと、プロらしくない<甘>チュアが至るところにはびこっている。

この際一罰百戒、<公僕>どもをピリッとさせてやろう、、 と兵庫県

知事が思い立った、、 なんて話は伝わって来ないが、良いのかな?

 

知事はその地域の公僕の親分。 親分は子分を手足のように動かすもの。

この一件で、ここのは<きわめて動きの悪い手足>であることが明白に

なりました。  私ならそんな子分、切って見せしめにするんだがな。

 

 

公<僕>とは本人たち、思っていないのでしょう。 とにかく働かない。

警備計画の作成は<警備>業者に委託してしまい、提出された<作品>

をチェックすることすらしなかった。 形さえあれば、のお役所仕事!

 

委託された業者は役所御用達、考えられる限りのあらゆる手抜きで応じ

たのだから、これも形だけでした。 市が出した歩道橋利用者予測数は

無視、昨年末の別イベントで作成した計画をそっくり用いたお粗末の上、

下請け警備会社の担当地区別指定も見物客の誘導順路も記入無しのまま。

 

こんなのを明石署が了承したというのだから呆れる。 が、配付された

7社の中には気付いた者がおり、その指摘で元請け業者は簡単な矢印を

書き込みはしたが、具体的な誘導指示はしなかった。 良きに計らえ?

 

その延長なら当然、警備用機材の準備は不十分。 現場から緊急事態を

告げられても対処せず、事後提出の報告書も虚偽であった。

 

その悪質業者にご愛顧を賜っていた市が、それより良心的なはずが無い。

保身のためとは言え、業者に合わせてウソ発表を重ねたのは恥知らずも

いいとこ。  こういう手合いを税金で養っているんですな、我々は。

 

*   *

 

<問題>自体は難しいものではなかった。 要するに交通整理。 人や

車の往来がスムーズに行くようにすること。 それだけで済むならプロ

でない民間人でも出来る、実際アチコチでしている。 のに何で警察?

 

決まりを守らない悪人を捕まえる必要が時に発生するから、でしょうな。

抵抗を排除し、悪い奴をフン縛るには<威力>が必要。 威力は一般人

に無いもの。 で、警察の出番、、 のはずだが我が警察、

 

<悪人を捕まえ>ないんだよなあ。 駐車違反、一時停止違反、いかに

小悪といえども悪は悪。 その事実があり、警察には権限が付与されて

いるのだから、即座に捕まえるべきだし、それで自治体の収入も増える、、

、、だろうに平然ホッタラカシ。 ある時、近くの交番で訊きましたよ。

 

「あの違反駐車、捕まえないんですか?」 答えは何と、「110番へ

かけて下さい」  警察は<申し出>によって動くのだという。 おお

消極的! 待ちの姿勢、、 なるほど。 道理で、犯人が自首して来た

事件しか解決しないわけだ、と納得?!した次第。  要するに、

 

働かなくて済む限りは働かずに済ませる、ってこと。 検挙率が下がる

のも道理です。 巨悪を追って忙しいので、微悪は<申し出>あり次第、

ですか? なら、上尾のストーカー殺人事件はどうなんだ? ほかにも

あったぜ、<申し出>たにも拘わらず警察が動かなかった話は。

 

今回の歩道橋事故寸前、携帯電話で110番した人がいる。 が、答え

は「ちょっと待っていて下さい」。 「おう!」とは応じない。 警備

会社から規制を進言したのに対しても、「様子を見て、、」だった由。

 

じゃ、何してるんだ? いや、何も。 明石署自身が設置したカメラの

映像が目の前にあったのに、<見て>いなかったのだから。 何故なら

「チェック体制が無かった」。 見ろ、とは指示されなかった、 か?

 

  黒磯の小2女児連れ去り事件、主犯格容疑者は母親の連絡で自首し、

  自宅で逮捕となったが、網を張っていた警察、どこ見ていたんだ?

  見張ってろ、と指示されていたはず。 今や<見る>すら怪しい。

 

  共犯者は潜伏現場同僚の通報で、このたび漸く逮捕。 やれやれ。

 

警備計画書をチェックせず、すべき指導もせず、注文も付けず、呼ばれ

ても立ち上がらず、、 これほどナイナイ尽くしなら、ハインリッヒの

法則が黙っていない。 <11人死亡>はその証明。

 

それにしても警察には、<予防>の概念が無いみたい。 せめてPPA

だけでも緊急に受講なさいませ、と申し上げたいが、まあ無駄でしょう。

問題に立ち向かう意識が無い人に技法を授けるのはブタに真珠、ネコに

小判、馬の耳に念仏、イヌに論語、蛙の面に、、、

 

いつも申しますように、問題を起こすのは人間。 そして、起こさない

人は起こさない。  IS に対する IS NOT 、その一例は長野県諏訪市。

 

*   *   *

 

水辺で花火大会を開催することは明石市同様。 会場に接してJR駅が

あり、そこには歩道橋、、 などよく似ているが、これまで何年、事故

は起きてない。 歩道橋の長さは朝霧駅並み、しかも幅はずっと狭いと

いうのに何故?  答えは明快、「歩道橋は使わせないのです」。  

 

何故使わせない? 「危険ですから」。 ご立派、いや、それが健全な

常識。 <安全>を使命とすればこその断固たる選択。 ということは、

前記明石関係者たち、その使命感が欠けていたとしか思えませんな。

 

歩道橋は何のため? 人が移動するため。 移動に使えるルートはそれ

だけ? いいえ。 なら当日はそちらを用い、歩道橋を一般使用禁止と

して、どんなマイナスが? 、、 と諏訪市関係者がDAの順で討議を

 

なさったかどうか知りませんが、明石市関係者も技法的に考えを進めて

いたら惨事には至らず、あとのナスリアイやデッチアゲもせずに済んだ

はずです。 あれほどの大群衆を扱うのですから、<花火大会における

潜在的問題の分析>まで念を入れるべきでした。

 

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●楽しみを求めて

 

集まる無数の人々をどう捌くか、と考える場合、ディズニーランドには

学ぶことが多いでしょう。 スムーズに、安全に移動させるだけでなく、

行列で待たされる時間も楽しみの一部に変えてしまう。 そのため、

 

簡単なことだが、列に加わる人には「ここからX分待ち」と分からせる。

X分を立って過ごすかどうかは並ぶ人の選択。 覚悟があれば苦痛とは

感じないで済むものです。 それに、文字通り<引き回される>間も、  

 

アチコチへ目が行くように仕向けられ、どれにしたところで作り物なの

だがよく出来ているので、退屈はしない。 行列仲間も<景観>の一部、

お喋りを楽しむ時間にもなる。 加えて

 

適当な音楽や台詞が、うまく隠された装置からそれとなく流されている。

それらのせいだろう、イライラ不機嫌な客を見たことが無い。 みんな

係員の指示通りに動く。 軽い集団催眠状態?

 

 

比べて花火大会には、もっと多様な人々がもっと無秩序に押しかけるの

だし、しかも施設の多くは特にその日のためのものではない。 整理に

当たる人数は限られており、来場者を楽しませるためにいるのではない

から、たとえ愛想が良くなくても責めるわけには行かない。

 

歩く順路の指示は無いだろうし、行く手の状況も分からない。 どこへ

行くかも決まっていないだろうから、何分かかるなど覚悟しようも無い。

群衆は無分別に陥りやすい。 何か言っても、聞き分けるものではない。

 

それを整然と動かすにはメカニカルな工夫あるのみ。 前記歩道橋使用

禁止はその賢い一例。 大声やコワイ顔無しで群衆を導き、トラブルを

防止するのは<主催者>の務めです。 たとえば、あれだけ幅のある

 

朝霧歩道橋、<海へ>と<海から>の2区分通行にしていたら、混乱は

防げたかも知れない。 昔は<左側通行>、戦後は<人は右、車は左>。

一応あったルールも、日教組風<何でも自由>のせいで今はバラバラ。

<道を譲る>くらいの用心もしなくなった世代だからこそ、キカイ的に

リードする必要がある、、 と思います。

 

*   *

 

40年前、初めてのアメリカ旅行でまず驚いたのは横断歩道の歩行者用

信号がアッと言う間に赤に変わってしまうこと。 さすが車社会、歩行

者は真剣に注意を払い、黙々サッサと渡るほか無い。

 

 まるで「モダーン・タイムス」。 組み立て用コンベアを速め、作業

 能率を上げさせるシーンを連想しました。 そういう国なんだ、、、

 

これで車用信号に十分な時間差が与えられ、左折車や右折車が滞らない。

こんなこと、我が公僕たちも視察旅行で散々目撃しているはずなのだが、

学習能力が無いのか、全く成果を表さない不思議。  そこである時、

 

<その筋の人>に尋ねたら何と、<渋滞>は警察にとって望ましい状況、

ですとさ。 何故?  走れなければ事故も起こりようが無い! ??

文字通りのコトナカレ、<何もさせない>主義の<何もしない>警察、、

 

<メカニカルな仕掛け>は一回の仕事。 だから<何もしない>人向き

だろうに、その<一回>すら無い。 ために今もアチコチ、<理想的>

に渋滞しており、運転者たちはノロノロ歩行者を憎らしげに睨む、、、

 

おお、何と険悪な。  <エリート>は自らハンドルを握ることもない

だろう、花火など見に行かないだろうけれど、、  そう言えば、

 

*   *   *

 

<行かない>の選択も可能でしたな。 けれども視聴者提供のビデオ・

テープ、朝霧歩道橋上の大混雑を撮りながら親が言う。 「混んでるね、

Aちゃん、どうする?」 子はもちろん、「行こうよ、、」 で、行く。

 

親がオトナの判断で子を説得する、というところが無い。 未だ老いて

などいないのに子に判断を求め、嫌われたくない一心か、それに従う、、

 

まさかその親、職場では<リーダー>、じゃあるまいね? ダメと知り

ながら点数稼ぎのマッシグラ、そして将棋倒し、、  ありそうな話。

 

拡大すれば、あの<バブル経済>も同根の現象。 社会的フラクタル?

 

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●明石市JR朝霧歩道橋事件

 

は、こう振り返るとまさに世相を反映した事故でした。 が、必ずしも

<不測>ではなく、基本的にはルールの不備と関係者の無責任が原因。

根が深いので、抜本的には改まるまい。 いわば<風土病>。 従って

 

 

あなたの職場、あなたのチームにも、<集中混雑>事故は起こり得ます。

立場にこだわった主張が無秩序に押し寄せて衝突、動きが取れなくなる。

互いに譲らず(譲れず、かも)もみ合ううちにガラガラと、、

 

なんてことにならぬよう、まずその原因を無くしておくべきでしょう。

即ち、ルールの整備と責任感の実践です。

 

ルール、、?  もちろん迷わず Rational Process !   テスト済み、

保証付きですからね。  しかし、

 

<責任感>は主に個人の資質で、技法自体は関わっておりません。 が、

Rational Process 式に話を区切って進めると、「その範囲でなら、、」

と受け入れる人は増えます。 何をすべきか、どのようにすべきか、が

分かるからです。 その結果、責任遂行率は高まるでしょう。 つまり、

 

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Rational Process は<思考整理>、<事故防止>のツール!

 

                          ■竹島元一■

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